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0430
朝が来て、目が覚めて、だけどぼんやりして。そういう時間。隣で、半分眠っていて半分起きているアナタが、ほとんど無意識レベルで私を大切そうに撫でたりするのが好き。
どんなに考え込んで用意された巧妙で素敵な言葉だって、無意識の行為に勝る事は出来ないような気がしてしまう。頭を使えば使うほど、嘘が塗りたくられて行く。
0429
私は日本語が喋れる。おまけに、ある種のプライドは全く無いと言っていいほど高くないのだ。だから『寂しい』と云うのなんて簡単さ。だけど簡単に口にすれば、それだけ簡単に扱われるから云わないのさ。本当は口にしなくたって簡単に解る事なのだから。
とか云いながら、プリプリの「恋に落ちたら」なんて思い出しつつ口ずさんだりする(我ながら、よくこんなにも場に応じた唄を思い出せたものだ)。たとえどんなに冷静であっても、たとえどんなに勝気であっても、たとえどんなに聡明であっても、女は所詮女なのだよ。ねえ、解るかい?
解らないのなら、一度試しに暗闇で手探りで私を探してみればいい。それが出来ないというのであれば、それまでの話。
0428
体内の否定語を排除したい。『良いと思わない』、『好きに成れない』、『自分には出来ない』、『ついて行けない』、そういうの、全部全部。一応前向きな意味に取れるような、『負けない』とか『逃げない』とか『投げ出さない』とか(なんだか何処かで聴いたことのあるような…)も、全部全部。
私は別に『負けたくない』訳じゃないのです。単に『勝ちたい』と思っているだけなのです。
0427.5
たくさんたくさんたくさん美味しいものを頂きまして、たくさんたくさんたくさん歩きまわって足が棒になって、そういう一日でたくさんたくさんたくさん散財して。楽しいんです。それが楽しいんです。
0426
私にだって、一つ歳をとるという事が、一体どういう意味を成すのかなんて解っちゃいないのだけれど。私が此処に居て、その間にアナタが歳をとるのならば、ひょっとしていつか心に重ねられた年輪のようなモノの中に、私を感じるかもしれないじゃない?
だから、私はアナタの誕生日がとても嬉しいのです。たぶん自分のそれよりも、ずっとずっと嬉しいのです。
0425
気が付いたときには、誰と一緒にアルコホルを摂取しようとも、そこそこに気持ち良い酔いを迎え入れる事が出来る様になっていた。と思うのは、今だけか。自分だけか。そして僕は何処へ行くのか、何処へも行かないのか、誰が其の答えを知り得るのか。誰も知らないのか。
こんな事を想う様に成ったのは、多分、君に出逢って了った所為かも知れない。
君に出逢って了った所為かも知れない。
0424
私は、世界で一番私を信頼しない人物でありたい。だって、世界で一番私を知っている私よりも、私を信頼しない人が存在するなんて、悲しすぎるから。そして、同じ理由から、世界で一番私を信頼したいとも思う。というか、世界で一番私を知っている私よりも、私を信頼する人が居るなんて、胡散臭いから。世界で一番憎みたいとも思うし、世界で一番愛したいとも思う。世界で一番粗末に扱っていいものだと思うし、世界で一番大切にしなきゃいけないとも思う。
その二律背反でしかない役割のどちらかを、誰かに委ねられそうな気がした時に、ようやく私は私であり得るんじゃないか、等というようなことを、ぼんやりと考えた。
要は、やはり愛がなくちゃ駄目だという事。
0423
私は人の発する匂いがとても好きで、本当はアナタに初めて逢ったときにも、その匂いに惚れ込んでしまったのだけれど、その事を何度言ってもアナタは信じてくれない。
アナタの家から出掛けて、仕事をして、家に帰って、お風呂に入って、結っていた髪を洗おうと思って解いたら、フワワワってアナタの匂いが漂ってきたので、失神しそうなくらい嬉しくなった。
0422
只でさえ感情が増幅されるというのに、それを制御する能力までをも奪うアルコホルを、だけど摂取するのが楽しくて堪らない。自分を求めて(或いは単に存在を認めてくれるだけだとしても)くれる人が居たり、自分が佇んでいても許される場所があったり、そういったものの全てが素晴らしく見えてくるので、私は今後も引き続き、呑まずには居られないだろう。
身体が其れを必要としている訳では決して無く、私は精神的にアルコホル依存症なのです。
全ての数奇なる巡り合わせに、多大なる感謝と、少々の苦笑。
0419
私は(今は)その日暮らしの生活などしていないけれど、それでも明日の事だって解らないと思う。一年後、三年後、十年後。そんなもの、あるかも知れないし無いかも知れないし、解らないから面白い。
夢はある。けれど、いつだって挫折に屈する覚悟もある。だけど、挫折を避けることはしない。ボロボロになって死にたくなったら、死ねばいい。けれど、未だ其処までは傷ついちゃ居ないし、そんな挫折は来ないかもしれない。
腰を据えている訳ではないけれど、浮ついているわけでもない。
今日は今日で私なりに生きる。
0418
然して心を許せぬ人たちと、軽くアルコホルを摂取した後は、心を許せる人などを突然呼び出したりなどして、美味しいお酒を少しだけ飲みたい。そう思って、帰り道をトボトボ歩きながら、携帯電話の電話帳をスクロール・エンド・スクロール。
色々と心当たりのある名前は在れども、どうも電話をかけられない。この人は多分この時間には忙しい。この人は此処に出てくるのに時間がかかる。この人はきっと他の人と遊んでるし、この人は久しぶりすぎて「ちょっと美味しいお酒を」という雰囲気でもない。
この人は、この人は。この人は? ああんもう。
我儘になど、成れない事情。
空回りして、揺れる愛情。
0417
常に居場所を求めている。自分が最も安らげる場であったり、最も笑える場であったり。楽な事ばかりじゃなくても良い。最も激しく感情を突き動かされる場であったり、最も避けられない現実という壁のある場でも良い。とにかくそれは、常に最高級であって欲しいと願う。より自分だけに特化したような場所。探している。それはもう貪欲に。喉から手が出るほど、希求。
集団に上手く属することが出来ないのは、たぶんこんな傲慢な上昇志向の逆説的な作用ではないかと。ぼんやりと考えながら、居心地の悪い場所に佇む毎日。
0416
それは、いつか憧れた女性の姿のような。
だけど、どこか現在の自分の姿のような。
気が付けば、恐ろしいくらいの昼と夜が流れ流れて、私はあの時のあの人よりも、ずっと年上に成ってしまっている。
私には弟が二人いる。下の弟は、幼い頃にこう言った。
「何歳になったらお兄ちゃんより大きくなれる?」
彼は、もうお兄ちゃんより大きくなる夢を、諦めただろうか? どんなに頑張っても、決して覆す事の出来ない事実を知ったのだろうか?
私は今も、あの時と同じように酒ばかり呑んで、笑って騒いで、そんなふうに過ごしている。幾つかの恋愛をして、少しはセックスも上手くなったと思うし、たぶん東京の空気にも慣れてきた。
だけど、私もやはり彼女を越えられないと思う。
不思議な感覚をどうも有難う。
0415
抜けるような青い空が見えて、緑の芝生に包まれていて、土の匂いを感じた。手を伸ばさなくても届く範囲にアナタが居て、そんな場所で横になって、ウトウトして、夢を見たりした。周りから聞こえる楽しそうな笑い声や、楽しくなさそうな色々な人の声を、意識の何処かで吸収できる。それが私に力を与えてくれた (ので、いくつかの馬券が当たりました)。
頬が陽に灼けるのを、何歳に成っても気にしたくない。
0414
いつの頃からか。
誰と一緒に居ようとも、私の心には、ふとしたスキマが出来る瞬間があった。そして、そうなると決まって、その人の声が聴きたくなってしまった。別に声が聴きたい以外の感情を、その人には持たないのだけれど、兎に角、弱った時に電話をかけてしまうような人が居た。私の心の中に、確かに居た。けれど、今はもう居なくなった。気が付いたら、もう居なかった。
それで、ようやく笑えるように成りました。エスプリに富んだ面白い話に笑うのでは無く、自分の力で笑えるように成りました。
0412
会社は駅前に在るのに、帰り道を間違えて、駅に辿り着かない。折り返すのも悔しいので、一駅歩いて帰路に合流。
だってホラ、入社したばかりだから。と言い訳しても、つまらない。
夕焼けがキレイだから。
風が気持ち良いから。
という事にしておいて、靴ズレの痛む足を労わる。
0411
ニコライ堂の周りで、道端に座りながら黙々と絵を描いている若者を、昼休みに沢山見た。午後に外出先から帰ってくるときにも、やっぱり彼らは描き続けていた。そして、夕方になって私が仕事から帰る頃、ようやく彼らも引き上げていった。
良い季節が到来したのだと、心底思う。
0410
まだ空が明るいうちに家に帰り、洗濯と掃除をして、それからビールなどを飲んで、ようやく足を投げ出した。頭が働く事を拒否しているので、どうでも良いような、聴き流すためだけに持っているようなCDを回す。
どうでも良かったはずの音が、なにやら体に染み込んでゆく気がする。それはもう、気持ち良いくらいに、癒されている。楽しい。
心地よい疲労。
毎日、これで済めば良いのにね。
私にとっても、アナタにとっても。
0409
珍しい人から届いたメール。開いてみると、中身は高校時代の同期会のご案内だった。
『2004年3月20日に卒業10周年同期会を開きます。かなり気は早いですができるだけ多くの人を集めたいということで、これを見た人は友人に送ったり連絡してみてください。』だって、さ。
一年後の自分のことすら、どうなっているのか想像がつかないというのに、三年後の予定を空けておけ、ですって?
全くもって気の利かない、けれど、最高に気が利いている招待状。私は自分の未だ来たらぬ時間に、今から胸をときめかそう。
0408
五十日程度の長い長い春休みも、今日でお終い。
当初やろうと予定していたことは、何ひとつ達成できなかったのだけれど、会ってみたかった人に会ったり、沢山話してみたかった人と話したり、大きなものを切り捨ててみたり、
無職を題材に自分が書いた小説と同じような出来事があったり、予想もしなかったような事件が起こったり。事実は小説より奇なり。
あっちで。こっちで。
色々な人の、色々な感情が、色々な形で交錯しているようなので、哀しくもあり、嬉しくもあり。私は人間に生まれて良かった。
アナタと言葉を交わすことが出来て、良かった。
0406
朝。
サカリのついた猫の、そりゃあもうスゴイ声で、目を覚ましました。
夜。
酔っ払って最寄駅に降り立ったら、自分よりももっと酔っ払った人たちで、駅が混雑していました。まあそういう季節なので。
世の中がみんな、この位簡単だったらいいのにね。
0405
(1)
幾つかの街をたくさん歩いたら、少し癒された。たくさん買い物をしてみたら、少し癒された。どうしてもオンナとしてこの世に生を受けた宿命を感じたり、する。
けれど、私はオンナで良かった。
(2)
折られた桜の枝が、道端に落ちていたので、拾って持って帰った。殆ど散った後の枝だったのだけれど、幾つかは花が残っている。その中に、たった一つだけ蕾もついていた。その姿が愛しくて堪らない。
だから、私は蕾に成りたい。
0404
傷ついたり、傷つけたりして、思わず壊したり、壊れちゃったりして、その結果、信じられ(可能)なくなったり、信じられ(受動)なくなったり。そういうバカみたいなほど青春ライクな毎日を、アナタと一緒に過ごしています。
遠い未来にアナタがやっぱり隣に居て、『2001年の春は、やたら青かったなあ』等と、二人で笑って思い出せれば、たぶん私は満足です。たぶん。
0403
「忘れちゃいけない事」というものは、割と「忘れたい事」と同義ではないのかな。二度と同じ過ちを繰り返してはいけないと思いながらも、厭な記憶をどこかで封印しようとしている自分が居る。痛みを忘れたら、すぐに二の舞と言う訳ではないだろうけれど。
とりとめもなく、そんな事を考える。
0402
思い出したのだけれど、私がバーボンなんてものを好きだと言うのは、とても憧れていた女性の色濃い影響に過ぎないのだったよ。
彼女には、もう会わないと思う。会えなくなってもう五年位が経ってしまったし、会いたくても方法が無い。
そして私も、最近はビールとかワインなんてものばかり飲むようになって、バーボンなんて滅多に飲まない。だから、今じゃ『本当は美味しいと思えない』かも知れないけれど、どうなんだろう。ねえ。
あの頃には確かに、ちゃんと味も解って飲んでいた様な気がするのだけれど、それも今となってはどうでも良い話。
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