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0429
屋根より高くない鯉のぼり。
東京の、ビルとビルの間の狭い空の中でも、ちゃんとおもしろそうに泳いでる。
0427
『おめでとう、おめでとう、おめでとう。』と口ではもっともそうに云いながら、心の中では『ありがとう、ありがとう、ありがとう。』と、得体のしれない存在に感謝する。
幾つもの偶然が重なった結果の、世界で一番大切な人の誕生日。
0426
先の尖ったハイヒール、高級感のあるモノグラム、よく光る石のついたリング。いつか似合うようになるかもしれないと考えていたものは、いつまで経ってもやっぱり私には似合わない。変わないねと旧い友達が笑う。
本当のところ、自分に似合う服を選ぶことより、似会わない服を選ばないことが重要になっていることに、みんなはきっと気付かない。
0424
自分が歩いているというよりは、立ち止まっている私の横で背景だけが音もなく、とてつもないスピードで、ただスクロールし続けているみたいな毎日。生きているのか、死にかけて走馬灯を見ているのか。
たとえば今私が跡形もなく消えても、きっと何も変わらないで延々とスクロールしていくであろうこの世界だから、私はこれを愛してやまない。
0422
失いたくないものは、いつだって『今』という一言に集約され、『今』が『今』である以上、私は常にそれを失い続けなければならない運命にある。死に行く『今』をぼんやりと見送って、新しい『今』を迎え入れ、それを愛でてはまた失う、の繰り返し。
だからこそ、追いかける。
0419
家で一人で呑むには寂しい。誰かを誘って一緒に呑むほど元気もない。だけどどうしてもアルコールが必要。そういう精神状態。
引っ越して一ヶ月ほど経つけれど、この付近で一人で入っても心地よくお酒が飲める店は、まだ見つけていない。
一人きり、秘密の乾杯。何年経っても変わらない特別の日。
0416
何をやっても上手く行かない日は、いつもよりも君のことばかり考えている。
上手く行かない原因が君だというわけでは決してないし、逆に、君がそこにいてくれればアレもコレも上手く行くというわけでもないのに。
いつもよりも君のことばかり考えている。
0413
当たり前のことだけれど、全ての人間にそれぞれの時間が流れていて、出来上がった(または出来上がりつつある)人格や記憶や感情がある。そういう人間たちがたまたま居合わせたり、深くつながったり、二度と会わなくなったりする事が、無性に愛しくもあり、また恐ろしくもあり、ひどく興味を引かれるけれど、時にどうしようもなく煩わしい。
地球はそういったモノでとてつもなく重くなっている、気がする。
0412
みんな水面下でバタバタやって何とかしているくせに、それを何とかなっちゃってるとかなんとか言って、涼しい顔をしてみせている。
私たちはお互いの見えざる努力を大いに賞賛しあう事も無く、ドライに受け止めているように振舞っていればいいという、暗黙の了解。
ただ、こんな時代の風潮の中で。
0411
いつだったか何気なく発した言葉が、ふと思い出したときにはもう予言になっている。論理的思考は机上の空論ながら、帰納と演繹を繰り返して最後には現実になる。僕たちが住んでいる世界とは、本当はそういうものなのだと知る。
もの悲しい曇り空。本当は誰にも会いたくない。
0408
一人きりで楽しめていた事を分かち合う。
二人で楽しめるようになった嬉しさと、秘密がまたひとつ減ってしまった寂しさとの間をすり抜けるように、去年の夏よりも少し上手になった平泳ぎで、私は泳いで行く。
アナタのクロールはまだまだだけど、きっとすぐに追いついてくる。
0406
イツモは行かないような場所へ行って、イツモは会わないような人と会う。ただそれだけのこと。
それで何かをしている気になるわけでもなくて、ただの気休めにしかならない事は知ってる。だけど、気休めであるということは、いたって正当だ、と思う。
だから私は、苦手な牡蠣も試しに食べて、苦い顔せず笑ってみせる。
0405
ただ笑って生きていけばいいというのだったら、たとえそれがどんなに難しいことだったとしても、僕はきっとそれを完全に遂行し、そのことで真っ当に生きていると胸を張っていえるに違いない。
問題は、笑っていても何ともならないのが人生だってことだ。
0403
ひとは、確実に自分より寿命が短い愛玩動物を、必ずその死に立ち会わなければならない。大昔から幾度と無く繰り返された死別の哀しみは今日も何処かで起きていて、それでもやっぱりひとは、それに餌を与えて育て、なついたそれを愛すのです。
ただそれだけで価値のあるもの。
0402
酔った私にしか出来ないこと、に頼ったり。
酔った私にすら出来ないこと、を悟ったり。
そんな今日この頃を生きている私には、そのどちらが、より重要なことなのかは、まだ解らない。
0401
4月になったし、天気も良いし。
もし今、何かを始められるような気がするなら、とにかく始めて見せて。
何にも言わずにカッコいいところ見せてくれたら、きっと私も屈託もなにも全くナシで、アイシテルって言えるんだ。
幸い今日は、エイプリルフールだし。
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